実際にフリーランスとして活動を始めてから1年が経ちました。
私の経験をもとに、フリーランスになるとはどういうことなのか紹介していきます。
フリーランスエンジニアになるには?
開業すればフリーランス
フリーランスになるのは、とても簡単です。
開業届を税務署に提出して、承認されれば個人事業主となります。フリーランスというのは、企業に属さない働き方のことですので、開業してしまえばフリーランスです。
ただ、仕事を受注するには、当然スキルが必要となってきますので、勉強や実務経験が必要です。
実務経験なしでも未経験可の案件を探すことで、仕事を受注できる可能性はあります。とはいえ、実務経験はあるに越したことはないので、まずは会社員として経験を積む方が得策です。
また、希望する働き方によって必要なスキルが変わってくるので、案件や会社を探す際に注意が必要です。
リモートや時短稼働などのフレキシブルな働き方を希望するなら、WEB上で作業を完結できないとなりませんから、WEBエンジニアとしてのスキルは必須となってきます。
しっかりと先を見据えて、何が必要なのか取り組んでおかないと、後々に苦労することになりますので注意しましょう。
コミュニケーション、営業は必須
フリーランスを目指している方の中には、コミュニケーションが苦手なことを理由にしている方もいるかと思います。
実際のところ、コミュニケーション力・営業力は必要となってきます。
たしかに、会社員時代のような人間関係からは解放されるのですが、仕事を受注するうえで、必ずクライアントとのコミュニケーションが生まれます。このときの第一印象が仕事を受注できるかを大きく左右するため、いかに自身が案件に貢献できるかをアピールしなければいけません。
また、案件参画後には、現場の人と直接コミュニケーションを取りながら作業していくことになります。現場の人から扱いにくい、戦力にならないなどと判断されれば契約を打ち切られる恐れもあります。
エージェントやクラウドソーシングサイトを使えば、直接企業へ営業をかけなくても済みます。しかし、自身をアピールしなければ案件獲得には結び付きませんから、どんな方法にせよコミュケーションは必要です。
フリーランスは自由なのか?
今から1年ほど前、6年勤めていた会社を退職して、フリーランスとして活動することを決めました。
きっかけとしては、決まった時間に出勤して、決まった時間だけ働くという働き方が自分に合っていないと感じたためです。
会社員と違って、出勤して働くだけで給料をもらえることはありません。仕事を探す営業活動も必要ですし、経理などの雑務を自身で行うことになります。
実際に仕事を受注して、結果を出して、初めて報酬を得られます。
また、自身でビジネスを立ち上げる際も結果が出るまで無収入でひたすら作業を行うことになります。
フリーランス=自由といったイメージを持っている方も多いかと思います。実際のところ、会社員と同じように常駐したり、何時~何時まで勤務といった条件のある案件が多いので、生活するためにはこうした仕事も行う必要性が出てきます。
もちろん、成果さえ出せばいつ仕事をしてもいいといった案件もあるので、仕事を選べば自由な働き方はできます。しかし、自由な働き方をするには、企業側からの信用も必要となり、相応のスキルや実績がないと得られません。
フリーランスになれば、全員が自由に働けるというわけではありません。
1年間でやってきたこと
実際に私がフリーランス活動を始めてから、1年間を振り返ってみます。
- クラウドソーシングサイトに登録する
- 実績がなく、競争率も高く、仕事を受注できないため断念
- ひたすらブログを書く
- 毎日書き続けるも、結果は出ず
- 前職の会社から仕事の依頼が来る
- 週5、半日という条件で受ける
- 残りの時間で、新しい趣味に没頭
- エージェント経由で仕事を受注
- 新しい趣味から仕事にむすびつく
正直なところ、かなり見通しが悪く、運に恵まれて1年を迎えた感じです。
まず、フリーランスなり立ての頃は、実績が全くない状態のため、仕事を探すのは大変でした。そんな中、前の会社から仕事の依頼がありました。
私の場合、前の会社はマイナスの理由で辞めたわけではなかったので、仕事の依頼がありました。前の会社以外でも良いですが、人とのつながりを残しておくと、向こうから話が来るかもしれませんし、こちらから仕事がないか尋ねることもできますので、困ったときの助けになるかもしれません。
次に、仕事がなくなった後、エージェントに登録して仕事を探していたわけですが、私のスキル的に常駐で週5の案件が多く、希望する条件の案件は中々見つかりませんでした。
そんななか、エージェントから紹介された案件の一つが、没頭していた趣味に関連する分野で、さらに希望する働き方と一致するものでした。その結果、趣味の話に興味を持ってもらい、スキル的には不足していましたが、案件獲得に結び付きました。おそらく、趣味の話がなければ、この仕事は取れていませんでした。
そんな感じで1年が終わりました。まとめると、何が仕事に結び付くか分からないので、とにかく行動し続けることが大切な1年でした。
フリーランスになるデメリット
全て自分でやらないといけない
会社員なら、余程小さな会社でなければ、営業や経理などは担当の方がいるかと思います。実際にお金を稼ごうとすると、仕事を取ってくる必要がありますし、その後の事務処理なんかもあります。
役割分担ができているからこそ、仕事に集中して取り組んでいけるわけです。
フリーランスになると、全て自分でやらないといけません。
どんな形にせよ仕事を探して、営業をして、契約までしてやっと仕事を受注できます。その後のやり取りも全て自分で行いますし、請求の処理なんかも必要です。
確定申告も自ら行いますから、経費の管理や帳簿付けなども必要です。年度末になれば、確定申告の準備に追われます。
報酬の発生しない作業が沢山あります。
仮に週5の仕事を受けたとしたら、平日の日中は本業の仕事をして、朝晩や休日に他の事務作業をするといった生活になってきます。
私は週5フルの仕事はしていないので、時間的な余裕はありましたが、それでも事務作業が面倒に思うことがありました。ただ、サボったところで、結局は自分で処理しないといけないので、どんどん溜まっていくだけです。
会社員と違って、慣れないことも面倒なことも、全て自らやらないといけないというのは、フリーランスになるうえでの大きなデメリットです。
生活に対する不安
フリーランスとして生活していくには、大前提として仕事を受注しなければいけません。
受注できなければ、報酬は一銭も発生しませんから、貯金を切り崩して生活していくことになります。さらには、いつ仕事が受注できるかも分からない状態になるかもしれません。
そうなれば、生活に対する不安が常に付きまとってきます。
一人ブラック企業になる恐れ
一つ前のこととは反対に、仕事を受注し過ぎてしまうこともあります。
生活に対する不安から逃れるには、仕事が必要となりますが、単独のクライアントから報酬を得ている状態は極めてリスクが高く、契約を切られれば無収入となります。
こうしたリスクを低減するには、複数のクライアントから受注することが望ましいですが、何でもかんでも仕事を受けていると、捌き切れなくなる恐れがあります。
仮にそうなったとしても、自分以外に仕事をする人はいませんから、寝る間も惜しんで働くことになります。
自由に仕事を選んで働けることはメリットでもありますが、デメリットにもなり得るというお話です。
フリーランスになるメリット
仕事の選び方次第で、時間を自由に使える
フレキシブルな働き方のできる案件を獲得出来ると、時間がかなり自由に使えます。
- 朝早く起きて仕事をして、その後は自由時間
- 休日に仕事をして、平日に休みを取る
- 遅くに起きて、午後から仕事をする
みたいな感じで仕事をすることも出来ます。この辺りは、職種や案件によって変わってきますが、多くの方が抱くフリーランスのイメージではないでしょうか。
収入が増える、働く時間を減らせる
フリーランスとして仕事を受注できると、大体収入が上がります。というのも、会社員だと会社の経費や利益、税金などといった費用が予め引かれているためです。
フリーランスなら、間に入るものはありませんから、報酬を丸々もらえます。もちろん、経費や税金は自ら払うことになりますが、それを差し引いても十分に収入が増えます。
私はシステムエンジニアとして働いていますが、フルで働けば会社員時代の1.5~2倍くらいにはなります。働き方を重視しているため、高単価の案件は探していませんが、それでも収入は増えています。
収入が増えるということは、働く時間を減らしても生活していけるということにもなります。
お金を稼ぐのか、仕事以外の時間を増やすのかといった選択ができるのはフリーランスならではのメリットです。
色々なスキル・知識が身に付く
フリーランスになると、全て自分でやらないといけないというお話をしました。
今までやってこなかったこと、知らなかったことを身に付ける機会ができるということです。
フリーランスになって、初めに身に付けるのがお金絡みの知識です。確定申告に関しても、会社員なら会社から指示された通りに年末調整の紙を提出して終わり、なんて方が多いのではないでしょうか。
税金の仕組みや国の制度についても、自身で調べて理解して、対応していく必要があります。
また、仕事に関しても、今までは他の人に頼っていたことでも、自分で解決しないといけないことも出てきます。クライアントによっては、サポートしてくれる場合もありますが、それでも頼りっ切りというわけにはいきません。
後ろ盾がない状態というのは、自身が成長・スキルアップするきっかけになります。
まとめ:自身の成長やスキルアップにもつながる
実際に私のフリーランスとしての1年を振り返りながら、フリーランスになるとはどういうことなのか紹介してきました。
フリーランスとして仕事を受注するには、実績がないと難しいです。大体の企業は、個別契約者に対して、即戦力となることを期待しているためです。
まずは、会社員として実務経験を積んでおく方が良いです。会社を選ぶ際には、自身が希望する働き方にマッチするスキルを身に付けられる会社を選びましょう。
未経験かつ、いきなりフリーランスになりたいという場合は、未経験可の案件を探すか、案件探しのサポートが付いているプログラミングスクールを利用すると良いかと思います。
自分でお金を稼ぐという経験は、自身の成長やスキルアップにもつながるので面白いです。ただ、仕事がない状態が続くと、生活が困窮することも考えられますので、1年間生活できるくらいの貯金をがあると安心です。
なんだかんだで、会社員として経験を積みながら、貯金を蓄えていくというのが効率的かもしれません。